温泉開発の流れ
調査
空中写真解析、地表地質調査、地化学探査、物理探査等を組み合わせながら、地下に温泉水が貯えられている可能性の高い地質条件を備えた箇所を抽出します。写真はガンマ線測定による地下の亀裂調査の様子です。
掘削
温泉水が貯えられている有望箇所が決まると、掘削地点を選定します。都道府県に温泉掘削許可申請を行った後、掘削工事を行います。非火山性の温泉では、必要な水温を得るために深度1,000m以上のボーリングが必要になることがあります。
ポンプの設置
温泉が自噴しない場合は、電動水中ポンプを設置して温泉水を汲み上げます。ポンプを設置する場合は動力装置許可申請が必要です。ポンプの型や容量は検層や揚水試験の結果に基づき決定します。
給湯開始
温泉水を利用する付帯設備の完成した後、各自治体に温泉利用申請を行い本格的な給湯が始まります。
維持管理
給湯開始後、地下の状況は時間とともに変化することがあります。井戸やポンプに石灰分などのスケールが付着して揚水量が低下する場合があるため継続的な管理を行います。常に十分な湯量が得られるよう、状況に応じてポンプ交換やスケール除去などの措置をとります。泉質によって異なりますが、ポンプ設備の維持管理には単純温泉の場合で2~3年に一度の定期修理が必要です。